和飲楽

相性実験･･ホタテの磯辺焼き

 

ワインに関する格言に『ワインを味わうに当たって･･

愛好家はワインの中になにか快いもの、褒めるものを探し...

専門家は欠陥や欠点、なにか非難するものを探す。。』

っていうのがあります。

う～ん、専門家にはなりたくないなぁ～

最近は・・専門家でもないのに非難するものを探している人が多いような…

寂しいですね・・

・・・

『ホタテの貝柱磯辺焼き』に最も相性の良い酒は何か？という命題・・

―　調味は：ブイヨン・醤油・塩・オリーブオイルなどいずれも可　―

・純米酒：田酒山廃純米／ぬる燗＊　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

・吟醸酒：じょっぱり純米吟醸／冷　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

・シャンパーニュ・ブリュ：テタンジェ　　　　　　　　

・ローヌ地方のヴィオニエ種／シャトー・グリエ　　　　　　　　　　　　　

・マルケ州の辛口白：ヴェルデッキオ・ディ・カステッリ・ディ・イエージ　

・シャルドネ種／シャブリ・プルミエクリュ・フルショーム　　　　　　　　

・焼酎：？？　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

・トラピストビール：オルヴァル　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

・シェリー：マンサニージャ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

・老酒：？？？　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

 

欧米では海藻類を食す文化がほとんどありません。

焼き海苔の風味をどのように酒の風味と合わせるか…？

アヴァンギャルドですね～～！

ア・ラ・ナージュならシャブリで、

白バターソースならシャトーグリエ！

クラディネ・オー・シャンピニオンならモンラッシェでもいいけど、

磯辺焼きですから～～！

パリッ・サクッ・モチッの触感と甘味・旨味（コハク酸）に塩味と磯の香り…

私は、やっぱり田酒山廃純米派だけど…

皆さんは？・・

・・・

＊田酒山廃純米

山廃らしく味に厚みがありながら、スッキリと仕上がった酒。

 飲むほどに極めが感じられる。

原料米　花吹雪・精米歩合　55%
日本酒度+3　･　酸1.6　･　ｱﾙｺｰﾙ15.6度

相性実験・・豚の角煮

田崎真也氏は次のように言ってました。

「料理に合うワインを探す時、味覚よりも香りの要素を合わせることを重視しなければならない。」

 

突然ですが、塩辛とチョコレートを一緒に食べることを想像してみてください。

…想像しましたか？…絶対！おいしくない!!と思いませんか？

おいしくないと思うのは･・

『塩辛さと甘味が合わないと云うことよりも（味覚の要因よりも）、イカの生臭みとチョコの香りが混ざり合う』ことのほうを強く想像しているからなんです。

料理とワインの相性の決め手は香り／フレーバー（口腔から鼻に抜ける香りのこと）です！

・・・

では・・『豚の角煮』に最も相性の良い酒は何か？を考えてみましょう。。

・純米酒：力士／熱燗　　　　　　　　　　　　　
・吟醸酒：酔鯨・純米吟醸／冷　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
・シャンパーニュ・ブリュ：コルドン・ルージュ／マム社＊　　　　　　　　
・グルナーシュ種／ラングドック地方・フォジェール　　　　　　　　　　　
・トスカーナ州のＤＯＣＧ：キャンティ・クラシコ（サンジョベーゼ種）　　
・エミーリャロマーナ州ＤＯＣ：ランブルスコ・ディ・ソルバーラ　　　　　
・ミュラートゥルガウ種／シュロス・ヨハニスベルグ　トロッケン　　　　　
・焼酎：泡盛『泡波』古酒　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
・ビール：キリン・ハートランド　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
・シェリー：アモンティリャード　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
・紹興老酒：関帝 陳年10年花彫酒

豚料理に合うと云われるお酒を並べてみましたが・・　　　　　　　　　　　　　　　　　　

皆さんは、どのお酒が最も相性が良いと思いますか？ 
・・・by Allabout

豚肉を煮るという調理は、世界中にたくさんありますね。

調味に何を使うか／醤油・味醂・砂糖・塩・酒・ブイヨンなどによっても・･
配合比によっても・・
煮方・煮る時間によっても・・
また、野菜が何であるか（大根、ねぎ、豆…）によっても・・
そして豚の種類・部位によっても・・

味わいが様々に異なります。。

皆さんは、どのようにして相性の良さを見つけ出すのでしょうか？？

冒頭で『香りの要素を重視しなければならない』と書きました。

ならば、どのように香りを分析するのでしょうか･･･？

そんなこと考えていたらお酒を選ぶ前に疲れ果ててしまいますね。

実際のところ、選んだお酒を「合う！合う！」と云ってることが多いように見受けます。。

・・・

私の場合『和風・豚の角煮』には有無を言わさず日本酒を選びます!!!

ラフテー（沖縄風豚の角煮）には、やはり泡盛です…！

カスレ（白隠元豆と豚肉の煮込み）ならラングドック地方のワインですね･･･！

ハイチのグリオッツ（豚のオレンジ煮）にはハイチの酒にします･･･！

私は料理とお酒の相性の原則『郷土料理にはその郷土の酒を合わせる』という選び方が最も良い方法だと思います。

しかし、色々実験して確認することも興味を掻き立てて新しい発見をもたらしてくれます。

自分だけの絶妙な相性を見つけた時の至上の喜びは筆舌に尽くしがたいものがあります

相性実験を･･お勧めします。。

・・・・・・・・・・・・・・・・・

＊マム社のシャンパーニュはエチケットの斜線の色で甘口・辛口がわかります。
斜線の赤いのが辛口『コルドン・ルージュ』

斜線が緑なのは甘口『コルドン・ヴェール』
斜線が赤と緑が半々なのは甘辛口『ダブル・コルドン』
斜線がピンクなのは『コルドン・ロゼ』

紛らわしいですが、斜線が青の『コルドン･ブルー』はド・ブノージュ社で別物です。
フランスでは『コルドン・ブルー（青いひも）』は『卓越した女調理人』意味しています。 

 

マリア－ジュ基本／フロマージュ及びデセ－ル

  


フロマージュ（チ－ズ）とワインの相性（マリアージュ）について整理しましょう

覚えておくと料理についても応用できるので役に立ちます・・

フランスで伝統的に継承されている相性の内容です。あくまでも基本です!!

※タイプ別では・・

フレッシュ・チーズ　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿　 軽くフルーティな辛口白・ロゼ

白カビ・チーズ　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿　比較的軽い赤＆上質の柔和な白

ウォッシュ・チーズ　＿＿＿＿＿＿＿＿　力強い酒肉の厚いコクのある上質の赤

青かび・チーズ　＿＿＿＿＿＿＿    甘口上質白＆力強い酒肉の厚い上質の赤

シェーブル・チーズ　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿    軽くフルーティな辛口白・ロゼ・赤

セミハード・チーズ　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿　   軽く柔和で芳香性の高い白　

ハード・チーズ　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿　　　　フルーティな辛口白・ロゼ・赤

※代表的な相性では・・

＃チーズの生産地とその地方のワインを合わせるのが原則／料理と同じですね

ブリー（白かび）／イルドフランス　＿＿＿＿＿＿＿　サンテミリオン、ポムロール

カマンベール（白かび）／ノルマンディー　＿＿＿＿＿＿　ヴォルネイ、メドック赤

ロクフォール（青かび）／ルエルグ　＿＿＿＿＿＿＿＿　ソーテルヌ、バニュルス

スティルトン（青かび）／イギリス　＿＿＿＿＿＿＿＿　　ポート、ブルゴーニュ赤

ポン・レベック（ウォッシュ）／ノルマンディー　＿＿＿＿＿＿＿＿＿　  コルトン赤

マンステール（ウォッシュ）／アルザス　＿＿＿＿＿＿  　ゲヴェルツトラミネール

エポワース（ウォッシュ）／ブルゴーニュ　＿＿＿＿＿　シャンボール・ミュジニー

モンドール（ウォッシュ）／サボア　＿＿＿＿＿＿ 　セイセル　（ピュィイフュッセ）

クロタン・ド・シャビニョール・ヴァランセ（シェーブル）　＿＿＿＿＿＿＿ 　リュィイ

サントモール（シェーブル）／トゥーレ－ヌ　＿＿＿＿＿＿＿ 　シノン白・ロゼ・赤

■ウォッシュの名品

シャウム、ラミ・デュ・シャンベルタン、ピエタングロア、ルイ

　　　　　　　　　　　　　 ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿  　ブルゴーニュの赤

■イタリアチーズとイタリアワイン・・

パルミジャーノ・レッジャーノ　＿＿＿＿＿＿＿　ランブルスコ・レッジャーノ

タレッジョ（ウォッシュ）　　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿　 オルトレボ･パヴェーゼ

ゴルゴンゾーラ（青かび）　　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿　ヴァルッテリーナ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　レチョート・ディ・ソアーベ

※デセ－ル（デザート）とワイン・・

チョコレート　＿＿＿＿　バニュルス、アルマニャック

シャーベット　＿＿＿＿＿＿　シャンパーニュ・ブリュ

メロン　　　　＿＿＿＿＿＿　　  ピノー・デ・シャラント

パイナップル　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿　ラム

パティスリー／ケーキー　＿＿　甘口の白　ボンヌゾー、カール・ド・ショーム

■イタリアのドルチェ・・

カッサータ　　＿＿＿＿＿＿＿　マルサラ・ドルチェ

調味料は・・「命がけ」

今は・・もう秋...

「ふぐの子糠漬け」と清酒で飲ってみませんか ?

 『命がけ』という調味料がホンマ ! よう効いて旨いでっせ･･

純米酒との相性は最高です !

  

素材は能登沖でとれる「ふぐ」。。

６月にとれるふぐは猛毒がとてつもなく詰まった子（卵巣）を持っています !

そのまま（煮ても焼いても）食べたら確実に死にます !! 食べたらアカンで～っ!!!

だけど、食べたいな～と思う人がいるのは人の世の常。。

世界でたった一ヶ所だけなんですが・・

猛毒がたくさん詰まったふぐの子を食べられるようにできる所が在るんです。

其処は・・石川県（＊製品化する免許を取得できるのは、全国で唯一） !

予防医学協会の毒性検査を受けて、安全を確かめたものだけが食べられます。

だから、安心です!!（ホンマかいな～???）

 

さて、酒はどうする ? やっぱり地元石川県の純米酒でしょうネ。

石川県には　菊姫・手取川・天狗舞・萬歳楽・黒帯・常きげん・加賀雪梅など名門蔵・名門銘柄が揃っています。

どれで飲りましょうか？なにせ『命がけ』の効いた味ですから…

 今月今夜のこの月も今宵限りか～?? ってことで・・

辛口だけどコクとふくらみのある＜加賀の月＞。

ぬる燗で...。命が感じられます。。

 
・・・

＜加賀の月　半月＞石川県／（株）加越酒造本部（主要銘柄は関白）

昭和４８年に４社が合同して発足した新しい蔵元です。

木場潟と白山が望む美しい風景のある今江町に建っています。

霊峰・白山からの雪解け伏流水を使用。能登杜氏が醸します。。

造り：純米酒、、原料米：五百万石、精米歩合：65%

日本酒度：＋3.5、酸度：1.7、アルコール度数：15.5度