2006年5月24日、1976パリ・テイスティング30周年を記念して、
第二回目の1986年リターンマッチに続く第三回目となる米仏ワイン対決が・・
ロンドンとナパヴァレー、二つの地に分かれて開催されました。
過去と同じく、今回の主催者もスティーヴンスパリエ。
共に利害が大きく絡むだけに、かつての二度と同様、
主体となる米英仏の関係者間でイベント進行方法をめぐり主張の応酬もありました。
品評対象となる各ワインは、飲み頃の頂点に達していると判断された30年前と全く同じ銘柄。
(但し白ワインについては既にピークを過ぎている為に、異なる銘柄が選抜。)
各審査員のポイントを合算させる“ボルダ・カウントシステム”、産地のみが明かされたセミブラインド方式を採用。
開催地として選ばれた場所は、ロンドンの有力ワイン商「ベリー・ブラザーズ&ラッド」と、
ナパヴァレーにある食とワインのアミューズメント施設「コピア」。
1976年をも超える世界最高峰の専門家諸氏が審査員に据えられました。
結果・・
カベルネ・ソーヴィニヨン部門 (カリフォルニア● / ボルドー■ )
●第一位(137ポイント) : リッジ・モンテベッロ1971
●第二位(119) : スタッグス・リープ・ワインセラーズ1973
●第三位(112ポイントタイ) : ハイツ・マーサズ 1970
● マヤカマス 1971
第四位 (--) : NA
●第五位(106) : クロ・デュ・ヴァル
■第六位(105) : シャトー・ムートン・ロートシルト 1970
■第七位(92) : シャトー・モンローズ 1970
■第八位(82) : シャトー・オーブリオン 1970
■第九位(66) : シャトー・レオヴィル・ラスカーズ 1971
●第十位(59) : フリーマーク・アビィ 1973
シャルドネ部門 (カリフォルニア○ / ブルゴーニュ □)
□第一位(91) :ドメーヌ・ルフレーヴ ピュリニー モンラッシェ レ・ピュセル 2002
○第二位(84) : タリー ローズマリーズ 2002
○第三位(72) :ドメーヌ・ドルーアン ボーヌ クロ・デ・ムーシュ 2002
○ レミー ハイド 2002
第四位 (--) : NA
○第五位(70) : パッツ&ホール ハイド 2004
□第六位(67) : ルイ・ジャド シャサーニュモンラッシェ レ・カイユレ 2002
□第七位(60) : ドメール・ルーロ ・ムルソー シャルム 2002
○第八位(57) : シャトー ・モンテリーナ 2003
○第九位(55) : ピーターマイケル・ ポワント(ポイント)・ルージュ 2003
□第十位(52) : ルイ・ラトゥール バタールモンラッシェ 2002
○第十一位(40) : マウント エデン 2002
□第十二位(36) : ドメーヌ・ボノー・デュ・マルトレ・コルトンシャルルマーニュ 2003
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上位を占めたワインは、またもやカリフォルニア勢。
(フランスワインに対して)社会一般が持つ通念の脆さが露呈された感さえあります。
「今回はボルドー側が勝利すると信じて疑わなかった。」というスパリエは、
“30年後の真実”を目の当たりにして、次のようなコメントを添えました。
「ボルドーに匹敵する熟成能力を持つカリフォルニアワインには深く驚嘆した。」
「何世紀もの時をかけて、フランスワインの評価が確立されてきたことはよく知られている。
しかし、カリフォルニアワインはフランスワインと同様、優雅な熟成を果たすことが証明された。」
「カリフォルニアとボルドーの違いはよく分からなかった。」
そしてこの“カリフォルニアとボルドーの違いを認識できない”という事実に感銘を受けた。
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三度繰り返されたナパヴァレー勢の圧勝劇。1976年から30年後・・
もはや“事件”ではありません。
______楽天市場スペシャル企画『30年目の真実/1976パリテイスティングとその後』抜粋要約