ワイン史に残る大きな節目となった「パリ事件」について3回に分けて紹介します。
フランスワイン業界で彼の名を知らぬ者はいないほどの有名人でした。
1970年当時のフランス国内でのカリフォルニアワインの評価はまだまだ低く…
「カリフォルニアワインは大量生産のただ酔うための安ワインのようだ」という見解が一般的でした。
しかしスパリエ氏はカリフォルニア中を歩き回っては様々なワインをテイスティングし、
カリフォルニアでもフランスに劣らぬワインが造られていることを知っていました。
彼はこの現状をフランス人にも知ってもらおうと、
カリフォルニア最高と思われたカベルネとシャルドネをパリに持ち帰り、
有名なフランス人にフランスワインと比較テイスティングさせることにしました。
これが後に「パリ事件」として知られる、ワイン史に残る大きな節目になろうとは、
スパリエ氏自身も思っていなかったでしょう…
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スパリエ氏が選んだカリフォルニアは以下のワイン達。【●…赤 ○…白】
●クロ・デュ・ヴァル 1972
●ハイツ・マーサズ・ヴィンヤード 1970
●マヤカマス 1971
●リッジ・モンテベッロ 1971
●フリーマーク・アビー 1969
●スタッグス・リープ 1973
○スプリング・マウンテン 1973
○フリーマーク・アビー 1972
○ヴィーダークレスト 1972
○デヴィッド・ブルース 1973
○シャローン 1973
○シャトー・モンテリーナ 1973
一方フランスからは次のワインが選ばれました。
●シャトー・レオヴィル・ラス・カーズ 1971
●シャトー・モンローズ 1970
●シャトー・オー・ブリオン 1970
●シャトー・ムートン・ロートシルト 1970
○ムルソー・シャルム・ルーロ 1973
○バタール・モンラッシェ・ラモネ 1973
○ピュリニー・モンラッシェ・ルフレーヴ 1972
○ボーヌ・クロ・デ・ムーシュ・ジョセフ・ドゥルーアン 1973
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またスパリエ氏は審査員に、次の9名を選びました。
単にフランス人であるというだけでなく、フランスでもワイン界の重鎮。
彼らの審査ならば間違いが無いという著名人ばかりです。
___引用:1976年の『パリ事件(パリ・テイスティング)』
ジェームズ・コナウェイ著「カリフォルニアワイン物語」より抜粋